インターネット

 パソコンが普及し始めて十数年、インターネットという言葉がパソコン界に現れて三年、あれよあれよと言う間に猫も杓子もインターネットという時代になってしまった。
 かく言う私もパソコンに関しては人後に落ちないものと自負している。毎日の事務的な仕事は最早パソコンなしでは済ませなくなっているし、インターネットによって、必要な情報を世界中の膨大なデータの中から検索する事に喜びを感じている。また自分の活動や主張を発信すべくホームページなるものを開設している。ほんの数年前には考えもしなかったことだ。

 外国の片田舎の一青年の発したメッセージに共感を覚えて、メールを送ったり、大学の図書館にある資料を検索して送ってもらったこともある。外国の商品カタログを見て、発注した品物が届いたときはうれしいものだ。つい先日まで個人輸入という言葉をよく耳にしたが、インターネットによるショッピング感覚はもっと気軽だ。同じような趣味をもった人を探し出すこともそう難しいことではない、想像を越えてはるかに多くの人物に出会う事もしばしばだ。一挙に世界が身近になり、活動範囲が広がった感じがする。

 行政、教育機関、はインターネットの整備に躍起になり、金融機関は電子マネー、インターネットバンクの実用化に向けて新技術の開発にしのぎを削っている。今後流通形態が大きく変わる可能性もあるだろう。加速度的に増え続けるインターネット、いいことずくめのようだが、実はたいへんやっかいな面も併せて持っている。メディアの発達と共に、それを悪用する輩がはびこるのはいつもの事だ。インターネットは無法地帯とはよく言われるが、アンダーグラウンドな情報も数知れず、危険な情報も野放しの状態だ。監視しようという動きもあるように聞いているが、おそらく不可能だう。

 生産的な活動に利用されるなら、これほどすばらしいものはないが、もし破壊的な活動にこうした技術が利用されるとしたら、これほど危険なものはないだろう。インターネットという怪物のようなメディアを手に入れたこの先、問題点山積のままでどこまでゆくのだろうか? 目下のところ、漠然とした不安を感じながらもインターネットの恩恵にあずかっている。何はともあれ恐ろしい世の中になったものである。



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