国際オークション

 インターネット上のオークションには海外にも出品や入札ができるようになっている所もある。場所や時間に制限されることなく海外の商品を写真で見ながら、自宅で入札が出来る。現在ではこんな環境がパソコン一台で簡単に実現出来るようになっている。
アンティークな日用品などにも人気が集中し、にわかコレクターも続々誕生しているというインターネットオークション。先月に続き、その後の体験を交えて、海外のオークションについて紹介してみたい。

 海外には私たちが日常手にする事の出来ないような商品が沢山出品されていて、しかも日本人の感覚では、かなり安く買うことが出来る。大抵はアメリカドルで取り引きされる事が多いが、ポンドやマルクで取り引きする場合もある。日本経済が停滞しているのをよそに、国際オークションの場では円の有り難さを実感することも出来る。

 目の前の魅力ある商品が、手の届きそうな金額の範囲であれば、入札して目的のものを落札することはそう難しい事ではない。いわゆるビンテージものはそれなりに高いので、おいそれと入札するわけには行かないが、日用の不要品とか、中古品の類は破格に安い。また、入札の価格の上げ幅も、国内のオークションと比較して小さい。私の好きな楽器について言えば、国内では何10万円もする高価な楽器が並んでいるが、海外では、いわゆる入門用の安価な楽器が主で、しかもとても大切に扱われていたらしい事が説明文から推察できる。そこに日本人が出てきて、円高を武器にどんどん価格をつり上げていったらどうなるのだろう。バブル経済華やかなりし頃、世界各地のオークションで、古美術、骨董品の価格を跳ね上げたのは日本人バイヤーだと言われているが、正に同じ事がインターネット上でも、起きようとしているのではないだろうか。

 いくつかの取引を終えてみて、オークションの楽しみ方も、事情も国によって大きな差がある事を感じた。海外への送金事情も、日本は遅れている。インターネットバンキングやクレジットカードによるオンライン決済の一般化が望まれる。

 ものを大切にしない日本、お金の有り余っている日本人がこの国際オークションに与える影響が、少なくないであろう事を考えると、先々不安な点もあるのだが、目下の所円高の恩恵にあずかって、国際オークションを楽しむのも良いだろう。

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